在宅ケアベットにも色々な機能があり、ベットのサイズも長さや幅が異なります。
ここではひとつひとつご説明させていただき、状況にあった在宅ケアベットをお選びいただく基準になればと思います。
在宅ケアベッドの各部名称
サイドレール | 寝ている人の転落、寝具の落下を防ぎます。 乗り降りの支えには介助バーをお使いください。 |
オーバーテーブル | サイドレールの上に乗せて使います。 キャスターのついた移動が自由なテーブルもあります。 |
ヘッドボード、フットボード | 寝具や小物といったものの落下防止に役立ちます。 |
マットレス | 立ち上がりやすさや、床ずれ防止など種類によって特性がございます。 |
ベッド本体 | 背上げ機能や高さ調整、膝上げ機能など種類によって異なります。 |
電動ベットの主な機能
ベッドの背を上げて、お好きな角度に調節できます。
ご利用者さまが起き上がるときや、食事を取るときに便利です。
ベッドの高さを自動的に上下に調節できます。
ベッドから立ち上がるときに、立ち上がりやすい高さに調節すると便利です。
また介護する方の身長に合わせて高さを調節をすると、介護する方の腰にかかる負担が軽減されます。
膝の部分を上げて、お好きな角度に調節できます。
背上げのときに、膝の位置も上げると、ご利用者さまの身体の圧迫感を軽減し、身体がずれ落ちるのを防止します。
電動ベットのモーター別機能
3モーターベッド
2モーターベッド
ベッドのサイズ、設置について
ベッドサイズの見方
ベッドの巾
幅が広いベッドは、ご利用者さまが寝返りをうちやすく、幅が狭いベッドは、身体を動かせないご利用者さまの介護がしやすくなります。
ベッドの長さ
ご利用者さまの身長に合わせて選びましょう。レギュラーサイズの他に、短めのサイズや長めのサイズのベッドもあります。
2モーターベッド
在宅ケアベッドを設置する時には、ベッドの寸法に少し余裕を加えたスペースが必要です。壁にぴったりとつけず7~8cm以上あけます
ミニサイズ
レギュラーサイズ
ベッドの幅83cm
ベッドの幅91cm
ベッドの幅100cm
在宅ケアベッドの上手な使い方
一般ベッド | 在宅ケアベッド | |
寝返り | 介助バーなど、動作を補助する用具が取り付けられてない。 |
介助バーなど動作を補助する用具が取り付けられているのでスムーズ |
起き上がり | 自力で起き上がれない場合は、介護をする方の手を借りることになり、負担大 |
電動の背上げ機能でスムーズ |
起き上がり | 介護を受ける方が自分で上半身を起こさなければいけないので、負担が大きい |
スイッチ操作だけで背上げ・膝上げができるので、楽に起き上がれる。 |
端座位 | 座りやすい高さに調節できない。 |
高さ調節機能で適切な高さに調節でき、座りやすい姿勢を保つことができる。 |
立ち上がり | 高さ調節ができず、介助バーも取り付けられないので支持物を確保できず不安定 |
高さ調節機能と介助バーなどを使って、安定した動作ができる。 |
立ち上がり | 立ち上がりやすい高さに調節できない。介助バーを取り付けられないので支持物を確保しにくく不安定 |
高さ調節機能と介助バーを使って安定した動作で立ち上がれる。 |
補助用具の利用 | 介護に必要な補助用具がありません。(介助バー、ベッドサイドレールなどが取り付けられません) |
テーブル、ベッドサイドレールなど、組み合わせる補助用具(特殊寝台付属品)が目的に合わせて選べます。 |
電動介護ベットの安全なご使用方法
ベッドの高さは適切な位置に!
- ベッドの高さが高いと、乗り降りの際に転倒する恐れがあります。
- ベッドの高さは常に低めの位置か、もしくは介護を受ける方に適切な(端座位姿勢のとれる)高さにしましょう。
移乗の際は高さを合わせて!
- 介護を受ける方の移乗時に、ベッドの高さが合っていないと、無理をして思わぬケガをする恐れがあります。
- 介護を受ける方を移乗させる際は、ベッドの高さを調節し、移乗しやすい高さに設定しましょう。
動くものにつかまり歩行はやめましょう!
- ベッドサイドテーブルやオーバーベットテーブルなど、動くもの(キャスター付きテーブルなど)を支えにして歩くと滑って、転倒の恐れがあります。
サイドレールは高いものを!
- サイドレールの高さが低いと、サイドレールを乗り越えて転倒する恐れがあります。
- サイドレールは、介護を受ける方が側臥位の寝姿勢をとったとき、身体の中心線(鼻とへそを結ぶ線)よりも上端が高いものを選びましょう。
手元スイッチはここにかけて!
- 手元スイッチを上図の位置にかけないと、無意識にスイッチに触れて誤動作する恐れがあります。
- 手元スイッチは上図の位置にかけましょう。お使いになる方の理解度が低下している場合は、手元スイッチを手の届かないところに置きましょう。
ベッドの下などに潜り込まないでください!
- ベッドの下にもぐり込んだり、ベッド内に身体の一部(頭や腕)などを入れないでください。ベッドの可動部分(ボトムなど)とフレームやベッドサイドレールとの間に頭・腕や足をはさんでケガをするおそれがあります。ベッドポジション操作時は、ベッドの下や後ろに障害物がないことを確認のうえ、操作してください。